ご覧頂きありがとうございます。カウンセラーの加藤です。
さて、タイトルの件ですがちょっと最近アニメの『妖怪ウォッチ』を観直しておりまして。
この作品では、妖怪は人間の世界と重なった妖怪次元に存在し、人間に様々な影響を与えているとのことです。
心に思ったことを言っちゃうのは『バクロバァ』がとりついてしまっているから。普段は仲がよい相手と雰囲気が悪くなってしまうのは『ドンヨリーヌ』がその場にいるから。忘れ物が多いのは『ワスレンボウ』がとりついてしまっているから。
このように人は妖怪に大きく影響されて行動をしている、というような物語になっています。
その人らしからぬ行動をとるのはそれは妖怪に影響されてしまっているからという訳ですね。
さて、インターネットで少し検索すると、これは心理学の中での『外在化』という概念に近いという話が出てきますね。
簡単に説明すると何か問題があった際に、そのことの責任を自分ではなく外のものに転嫁するということですね。
それだけだと、反省がないというようにも読み取れますが、過剰に自分のせいにしすぎてしまうのもそれはそれで心の健康にはよくありません。
例えば、いつもは仲がよい友達に話しかけたら、無視されてしまったとします。こういう状況では、もしかしたら自分の何かが相手の機嫌を悪くしたかもしれません。しかし、もしかしたら自分とは関係のない場所で機嫌が悪くなるような出来事があったのかもしれませんし、体調が悪かったのかもしれません。
また、その人と自分が会ってる時間はその人と会っていない時間よりも短くなることが普通だと思います。
そうなると、相手に及ぼす影響も、あなた以外のほかの要因に影響されることも多くなりますね。
もちろん、状況による部分はあると思いますが、対人関係において過剰に相手の機嫌を害さないようにしようと顔色をうかがいすぎてしまい、それに疲れてしまうような場合には、それこそ『妖怪』に頼るのもいいかもしれないですね。
また、自分の行動に関しても『妖怪』に頼れる部分があると思います。
あの時こうしていれば、こうなっていれば、本当はそういうつもりじゃなかったのにと思うことは誰しもあると思います。その際にはあの時こうしてしまったのは『妖怪』がとりついていたからだと考えてみてもいいのではないでしょうか?
そして、自分の行動に影響する『妖怪』を集めてウォッチすることができれば、ああ、今はこの『妖怪』がとりついているんだなと自分の状況を把握しやすくなる場合もあります。
ネガティブなことを一人で抱え込みやすい人は、一度それらを手放してみて『妖怪』のせいにしてしまいましょう。大丈夫、惜しかったらまた手に入れればいいのです。『妖怪ウォッチ』の『妖怪』と友達になれたら『妖怪メダル』がもらえて呼び出せるように。
大事なのは、私たちにとりつく『妖怪』と上手くつきあっていくことです。自分の悩ませる『妖怪』と向き合ったり、責任を押しつけたり、とりつかれたときはどうすべきか対処法を考えたりすることだと思います。
かくいう私も緊張しいで心配性なのですが、私にも『妖怪』がとりついているかもしれません。
加藤