割と涼しかった夏から一転して今日は暑いですね。
カウンセリングサロンArk(アーク)杉並カウンセラーの加藤です。
この前『けものフレンズ』が再放送されていたので全話観ました。
放映当初はすごい話題になっていましたね。残念ながらその波には乗ることができなかったのですが、少し遅れて話題になった理由を知ることができました。
さて、このアニメを観て思ったことを今回は書いていきたいと思います。
このアニメではジャパリパークを舞台にした主人公のかばんちゃんとサバンナちほーに住むサーバルキャットのフレンズであるサーバルちゃんが、かばんちゃんがなんのフレンズなのかを調べるために図書館に行こうとします。
その道中でかばんちゃんは箱に入っているパンフレットを取り出したり、紙飛行機を作ったり、文字を読んだりすることで周りのフレンズとは違う人としての部分で力を発揮していきます。
他のフレンズはもともと別の動物であるため、その動物の特徴を残しています。そのため器用に手を扱えなかったり、そもそも発想が浮かばなかったりするため、かばんちゃんのことを周りのフレンズは賞賛し、徐々に信頼するようになっていきます。
そのような作品なのですが、私はここに人間としてのアイデンティティの発達過程が描かれているように思いました。
アイデンティティという単語は、一般的によく用いられていると思うので皆さんも聞いたことがあると思います。これはエリクソンが人格の発達に関する理論の中で提唱しました。日本語では自我同一性と訳されることが多いです。
「自分は何者か」などの自己を社会の中に位置づける問いかけに対する肯定的で確信的に回答できることがアイデンティティの確立に重要な要素であるといえます。アイデンティティの確立と反対の後はアイデンティティ拡散状態と言われます。
記憶をなくし、自分が何者かわからなくなってしまっているかばんちゃんは、まさに自我同一性が確立できず拡散した状態にあります。しかし、自らの知恵で他のフレンズに承認されることにより、徐々にジャパリパークの中に自らの役割を見出していきます。そして、自分と同じ人間を探すという目的を探求していくことになります。
これは社会側からの承認により、かばんちゃんがアイデンティティを確立していく物語であると私は思いました。
自分が何者で、自分が何ができるかという点には、自らの承認とともに社会側からの重要な要素になっているわけですね。
現在は情報化・複雑化した社会の中で自らの役割を見出すことが難しい時代になっていると、私は感じています。その中で自らのアイデンティティを見出していくかばんちゃんの姿に、そしてそれを温かく見守り、承認してくれる周りのフレンズの関係性に多くの人が惹きつけられたのかもしれないと感じました。
とにかく最後の方は感動的で燃える展開がありますので、まだ観るか迷っている方にはオススメです。
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