カウンセリングサロンArk(アーク)杉並のBlog

東京都杉並区にある、臨床心理士によるカウンセリングサロンArkのBlogです。HPはこちらになります→https://arksuginami-cs.jimdofree.com

*いい関係の作り方:本編!*

こんばんわ。カウンセリングサロンArk(アーク)杉並の三田村です✨


今日は暖かかったですね~。お天気も良くて!散歩日和でウズウズしていました。
そんなこんなで、あっという間に4月も終わりそうです(-""-;)

 

今日は前回の『いい関係の作り方:友だち作り編』から続きまして、『いい関係の作り方:本編』をお送りしたいと思います!

人と関わる以上、コミュニケーションをとる必要が出てきます。

そのコミュニケーションの中で、自分の言ったことが相手に伝わっていなかったり、伝わったとしても「こういう伝え方がしたいんじゃない」ということだったり、言いたいことが言えずモヤモヤが残っているというようなことありませんか?


そういった体験が多い方に紹介したいのは『アサーション・トレーニング(Assertion Training)』です。

アサーション(Assertion)』とは、『自分の権利のために立ちあがり、同時に相手の権利も考慮する自己表現』(平木典子『改訂版 アサーション・トレーニング』より)とされています。

ざっくり簡単にいうと『自分も相手も大切にした、やり取り』だと思っています。

 そのやり取りの練習のことを『アサーション・トレーニング』といい、アサーションができている状態のことを『アサーティブ(assertive)』と言います。

 

ちなみに『自己表現』には3パターンあるとされています。

 

1:攻撃的自己表現(アグレッシブ)タイプ…自分の意思や考え、気持ちをはっきり言うことで、自分の言動を守り、自己主張はしていますが、相手の言い分や気持ちを無視、または軽視して、結果的に相手に自分を押し付ける言動をするタイプのことです。自分のことだけを考えて、相手の気持ちを考慮していない自己表現です。

 

2:非主張的自己表現(ノン・アサーティブ)タイプ…自分の気持ちや考え、意思を表現しなかったり、しそこなったりするタイプのことです。これには、自分の気持ちや考えを言わないだけではなく、あいまいな言い方をしたり、言い訳がましく言ったり、小さい声で言うことも含まれています。一見、相手を立てているようであったり、相手に配慮しているように見られますが、自分の気持ちに不正直で、相手にたいしても率直ではありません。相手の言うことを受け入れて、自分の気持ちや要望を我慢する自己表現です。

 

 3:アサーティブな自己表現のタイプ…自分も相手も大切にした自己表現。自分の気持ちや考え、信念などを正直に率直にその場にふさわしい方法で表現します。

相手と意見が一致しない場面で、お互いの意見を出し合って、譲ったり譲られたりしながら、双方にとって納得のいく結論を出そうとします。

 

1のタイプは主張が通ることが多いかもしれませんが、後味が悪くなったり、相手から敬遠されたりと後悔や孤立を生むこともあります。

2のタイプは日本人に多いとされています。その場では波風が立ちにくいかもしれませんが、我慢を重ねることになるので怒りがたまって、ある時キレてしまったり、忍耐に忍耐を重ねて言えなかった自分を責めすぎて、うつっぽくなることがあります。

 

1~3タイプの対応の一例をあげてみます。*ロールプレイング(やり取りの練習)としても使えます☆

★Aさんは、Bさんと旅行先でランチをしに来ました。雑誌で見てから、食べたいと思った個数限定のあるランチを頼んだところ、あと一皿しかありませんでした。

1タイプ

≪A:1タイプ≫一皿しかないんだね~

≪B:相手≫そうだね、どうしようか?やっぱり私はこのランチ食べたいなって思うんだけど…

≪A≫え!やだ!私、絶対これが良い!私がずっと食べたがっていたの知っているでしょ?Bは他の食べてよ!そうしようよ!

≪B≫え…そんな言い方しなくても…

 

2タイプ

≪A:2タイプ≫一皿しかないんだね~

≪B:相手≫そうだね、どうしようか?やっぱり私はこのランチ食べたいなって思うんだけど…

≪A≫え…あー…そうだよね。Bも食べたいよね…でも…

≪B≫ダメかな?

≪A≫えっと…良いよ。私、他の食べるよ。

≪B≫ありがとう!

 

3タイプ

≪A:3タイプ≫一皿しかないんだね~

≪B:相手≫そうだね、どうしようか?やっぱり私はこのランチ食べたいなって思うんだけど…

≪A≫そうだよね。Bも楽しみにしていたもんね!私もとても楽しみにしていたから、もし嫌じゃなかったら、シェアしない?

≪B≫そうだね。それなら二人とも食べられるもんね。他にも頼めば足らないってことはなさそうだし。

≪A≫やった。じゃぁ、他のメニューも見てみよう!

 

さて、皆さんご自身はどんなタイプでしょう?

セオリーとしては3のタイプのやり取りが、いい関係の維持には繋がるのではないかなと思います。

とはいえ、アサーションの考え方として『自己主張しない権利』というのもあるので、過度に『自己主張しなくては!』と考えすぎる必要はありません。

『アサーティブ』ということは、主張したり、表明したりすることだけではなく、主張しなかったり、引っ込んだりすることでもあります。

 

そして『自己表現なんてできないよ!』という方、『アサーティブなんて無理!』という方、もしかしたら思い込みのクセがあるかもしれません。人は誰しも、考え方のクセがあります。それによってアサーティブな自己表現を妨げていることがあります。

 

色々なクセがあると思いますが、それをほぐしていくやり方もあります!

一例として、

『○○できなくてはならない』→『○○できたら良いなぁ』

という風に考え方を少しずつ、ほぐしていって自己表現しやすい土台を作っていきます。

頭で考えると難しいかもしれませんが、一回アサーティブなやり取りを体験してみると違うかもしれませんね。

専門的なアサーション・トレーニングに興味がある方は検索すると近場でもやっているところがあるかもしれません。

 

ちなみに、カウンセリングサロンArk杉並では考え方のクセについてお話することもできますし、必要に応じてアサーションについてお話することもできます。

もしご興味があれば、お問合せ下さいね。お待ちしております。

それでは、また!

 

 

三田村


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